クロス・ラヴ(第5節) 別荘を後にして

 

【第5話】

球「何言ってるの~。オネムでもラムネでもいいけど、とにかく早く起きて!」
ありさ「あ~、球の作ったプレーンオムレツが食べたいなあ~」
球「うに?ありさはこそばゆい所をうまくくすぐってくるわね。よ~し、じゃあ、腕に選りを掛けてプレーンオムレツを作ろうかな?・・・ん?」

ありさはすでにくっついていはいなかったものの、まだ浩一と1枚の毛布に包まっている。
球の一度は晴れやかになった表情がまたもや曇った。

球「ありさ!いつまで浩一とくっついてるのよ~!早く離れて離れて!浩一も何よ。いつまでもありさとイチャついてるのよ!」
浩一「え~?もうイチャイチャなんかしてないんだけど~」
球「とにかく離れなさい~」

朝からすったもんだの4人だったが、ブランチも終わりクルマに乗り込んだ頃はいつもの仲の良い4人に戻っていた。

浩一「行先は鶴岡八幡宮で良かったね」
球「あ~あ、この素敵な別荘ともおさらばかぁ。ちょっと残念だなあ・・・」
浩一「また連れてきてあげるからさ」
球「うん、そうだね」
ありさ「わたしはあ?」

ありさが頻りに自身を指差してアピールしている。

球「え?ありさ?そうね、その時はまた連れて来てあげるよ」
ありさ「やったあ~!」

浩一がアクセルを吹かせた時、ありさと球はウィンドウを開けて名残惜しそうに別荘を振り返っていた。

球「さようなら~、楽しい2日間をありがとうね~!」
ありさ「エッチぃ2日間ありがとお~!」
俊介「おいおい!そんなこと窓を開けて大声で言うなよ!」

俊介はとっさにありさの口を押さえにかかった。

ありさ「ぐ、ぐるじ~・・・もう~、周りによその人いないのに・・・」

あたふたしながらもムードの高まった一行は一路鶴岡八幡宮へと向かった。
鶴岡八幡宮はその昔、源頼義が奥州を平定した後、鎌倉に帰って源氏の氏神として由比ケ浜辺にお祀りしたのが始まりだった。その後、源頼朝は現在の地に八幡宮を移し祀り、後に鎌倉幕府の宗社にふさわしく上下両宮の現在の姿に整えたという。
鎌倉はこの頃すでに事実上京都と並んで政治文化の中心となり、頼朝は関東の総鎮守として崇敬の誠を寄せられた。

今日は鎌倉に寄った後東京への帰路に着く。
あっという間の3日間だった。
楽しいひとときは到来するまでは長く感じるものだが、過ぎてしまえば実に呆気ないものだ。
4人はそれぞれの想いを胸に秘めて鶴岡八幡宮の鳥居を潜った。

初めて体験したクロスラヴだったが、4人はその件には一切触れなかった。
もちろんそれが原因でギクシャクすることはなく、いつものように平然と過ごした。
強いて今までとの違いを挙げるなら、むしろ4人の親密感が増したことだろうか。

 
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