寝取られ男の復讐 理事長と対決する決戦の日曜日(2)

【第25話】

愛華さんはそう言うと自らズボンを下ろして黒い貞操帯を見せる。彼女は鍵を持っているくせに、自分でそれを装着してしまったわけだ。恐れ入ったマゾヒストぶりである。そして、わざと小ぶりなバイブしか渡さず、快楽振動も与えなかった貫太の手管にまんまとはまった愛華さんは、理事長との大事な話し合いの前だと言うのに、姉と一緒にそんなはしたないおねだりを口にしてしまうのだった。

「ははは、どMのエロエロ姉妹には困ったもんだな。でもちゃんとアンタのためにもイボイボのデカチンバイブを用意して来てやったぞ。信一、急いで着けてやれよ」

確かに予定通りならもうあまり時間がない。俺は愛華さんが股間の前後ホールに入れてい小さな筒具を、2回りは太く凸凹したペニス型に入れ替えてやり、彼女が歓喜のため息を洩らしていると、貫太は校長に案内させて大きな応接間の収納庫に身を潜めた。隙間から覗き、リモコンバイブを操って楽しむつもりなのだろう。2人の女性は貫太がそんな悪戯を仕掛けて来るであろうことを承知の上で、大きなバイブを欲しがったのだろうか? いずれにしても、理事長との対決を前に緊張が高まるのを感じていた俺は、同時に相席する2人の美女がどんなはしたない乱れぶりを見せてくれることかと思うと、全身の血わき肉踊るような興奮を覚えていた。

「お久しぶりです、理事長先生」
「何でお前がここにおるのだ!」

妻である校長を立会いに、義妹の愛華さんとの話し合いだとばかり思い込んでいたらしき理事長は、校長に伴われて部屋に入って、馬鹿でかいソファーに愛華さんと並んで俺が座っているのを見るなり不機嫌そうに怒鳴った。理事長は俺を一回り小型にしたような立派な体格で、何の用事があったのかダークスーツをビシッと着こなし、低い声で凄んで見せる迫力は十分だ。

ーーコイツ、改めて見るとヤクザの親分みたいだな……

だが、あの理不尽な解雇と愛華さんとの別れを申し渡された日、ただの一言も言い返せなった俺は、もうそんな情けない男ではない。言い逃れようのない決定的なスキャンダル写真を握った上、女たち2人を篭絡して味方に引き入れているのだ。そういう絶対的な優位にある心の余裕からか、理事長の高圧的な態度は相手を威嚇して優位に立とうとする虚勢に過ぎず、恐れるに足りないことを俺は見抜いていた。そして俺より先に愛華さんが口を開いた。

「お義兄様。今日は、彼田島信一さんのことでお話があります」
「うるさい! わしはこんなボンクラになんぞ用はないぞ!」

理事長はそう愛華さんに怒鳴ったかと思うと、今度は俺に言った。

「この負け犬めが、どのツラ下げて来やがった! 二度とわしらの前に現れるなと言ったはずだぞ!」
「あなた、それは言い過ぎでございます」

すると解雇宣告の時は少しも弁護してくれなかった校長まで、キッパリした口調で理事長を諌めてくれた。この前とは状況が一変しているのだ。俺はますます心強く感じたが、口答えされたのが癪に障ったらしい理事長は、今度は校長に向かって怒鳴った。

「何い! わしに向かって口を挟むとは、一体何様のつもりだ、沙希!」
「あなたはいつもそう。人の話を冷静に聞くことも出来ないのですか」
「お義兄様! どうか話を聞いて下さい」
「ちっ! どいつもこいつも全く……愛華っ! お前、見合いの話はどうなったんだ!」

ーーコイツ、愛華さんが見合いの話を受けるつもりで話しに来たと勘違いしてたんだな。全くおめでたい野郎だぜ……

そうは問屋は卸すものか。俺はどこで切札の証拠写真を持ち出すべきか機会をうかがいながら、愛華さんの返答を聞いた。

「お義兄様。私やっぱりお見合いは出来ません」
「どうして? 相手はフタバ産業の御曹司だぞ! こんな玉の輿をソデにして、わしの顔に泥を塗るつもりかっ!」

フタバ産業はこの辺りでは名の通った地場の大企業である。俺は職すら失った自分と比べてあまりの社会的立場の違いに複雑な気持ちになった。

「お義兄様! 私信一さんが好きなんです! どうか彼と結婚を前提にお付き合いすることを許可して下さい!」

ーー愛華さんっ!

俺が天にも昇るような気分で彼女の言葉を聞き届けた次の瞬間、再び理事長が凄い剣幕で怒り出した。

「許さんっ! 絶対に許さんぞ、愛華っ!」
「どうしてですか、あなた。好き合っている2人を別れさせるなど、かわいそうではありませんか」
「気でも違ったのか、沙希! こんな仕事もないボンクラに愛華を任せられるのか?」
「あなたが、クビになさったのではありませんか!」

校長も精一杯援護射撃を試みてくれるが、続く理事長の言葉は俺の耳には実に痛かった。

「結局、わしにすがっとるだけではないか! コイツは、わしが拾ってやる前はまともに働いてもいなかったロクデナシだぞ」
「信一さんは、そんな無能な人じゃありません!」
「柔道なら誰にも負けない力を持っておられます!」

女たちの弁護もやや苦しく、痛い所を突いてやったと得意になった理事長はかさに掛かって来る。

「お前らもそうだぞ! 誰のおかげで、こんな贅沢な暮らしが出来ておるのだ?」
「そ、それは……ああんっ!」
「それとこれとは話が違います……うふうんっ!」

ーーゲーッ! こんな時に……

愛華さんと校長が言葉に詰まったかと思うと、場違いな色っぽい声を発した。貫太がリモコンバイブを動かしたに違いない。一体、アイツはどちらの味方をしてるんだ? と一瞬思ったが、美人姉妹が股間を抑えてモジモジと始めた悩ましい姿に、俺は不覚にも股間に血が流れ込んでナニが一気に固くなるのを感じていた。ソファーに腰掛けた2人は、ハッキリと女の部分に両手をやると少しお尻を浮かせた腰を揉みながら顔を真っ赤にしているのだ。理事長の目には2人がトイレを我慢しているように映ったことだろう。果たしてあまりに刺激的なタイミングでの快感が我慢出来なくなった2人は逃げようとした。

「すみません、お義兄様。ちょっとトイレに……」
「あなた、申し訳ありません。私も……」

狐に摘まれたようなポカンとした表情になった理事長の前で、2人の美女は立ち上がり部屋を出ようとする。ところが愛華さんも校長も、途中でウッとよろめき下腹部に手をやってしゃがみ込むと、動けなくなってしまったのだ。

ーーイッちまったんだな……

「沙希っ! ど、どうした……」
「愛華さん! 大丈夫ですか?」
「あ、あなた……大丈夫ですわ、急に立ちくらみが……」
「緊張し過ぎてたんです、きっと。でも、もう大丈夫……」

愛華さんは俺の方を向くと、何が起きたのかわからず慌てて校長に駆け寄った理事長にはわからないように、もう! と頬を膨らませて拗ねるように言う。だが、彼女は全身を真っ赤に火照らせながら、怒った様子ではない。校長の方はわからないが、俺はどMに調教してやった欲求不満の女たちが決して怒ったりせず、このスリリングな状況で大満足のアクメを味わってくれたであろうと勝手に判断して、ヨロヨロと脚を引きずるようにして部屋を出て行く2人を見送った。

後に残されたのは、小テーブルを挟みソファーに腰掛けて対面している大男2人である。俺はここで女性陣がいなくなったのは貫太の計算だったのかと思い、勇気を出して切り札を使うことにした。

「理事長先生、愛華さんから手を引け、と言うメールには従って下さったようですね」
「何!? 貴様、あのメールは……」
「思い出してもらえましたか? 実はあのメールを送ったのはこの私です。興信所に勤める知り合いに調べてもらったら、いろいろ面白い物が手に入りましてね。どんな写真があったか、出してみましょうか?」
「いや、待て!……女たちには見せないでくれ、頼む」
「では、急いで確認だけして下さい」

やはり理事長は馬鹿ではない。頭の切れる狡猾な悪党だ。ついに絶対的優位に立った俺は、ホクホクしながら持参していた写真を数枚パラパラと見せる。理事長が力づくで強奪しようとしても、力勝負なら負けることはない。そして無駄なあがきはしない理事長はもう全部見ようとせず、妙に落ち着いた口調で言った。

「何が目的だ。言ってみろ」
「もちろん愛華さんとの交際を認めて頂くことですよ。それから出来ればもう1回学校に雇ってもらいたいですね」
「それだけではあるまい。一体いくら欲しいんだ?」

拍子抜けするくらいアッサリ俺の要求を飲んだ理事長は、早手回しにそう切り出した。

ーー女たちが戻って来るまでに何とか話を丸めこもうとしているな……悪いが、そんなに簡単に俺の復讐は終わりやしないんだぜ……

理事長は体力があるだけで頭のにぶい男だと思ってるに違いない俺を見くびり、ある程度の金で解決を図ろうとしているのだろう。ヤツが大切にしている妻の木村校長には、絶対浮気写真を見られたくないらしい。実はすでに校長は全部知っていることをヤツは知らない。俺は理事長の愚かさを心の中で嘲りながら、本心を隠して応対した。女たちが帰ってからが本当の勝負だ。

「それだけですよ、理事長先生。私はあなたのようなワルではありません」

チッと舌打ちして嫌な表情を見せた理事長に、俺はささやかな達成感を味わったが、その時愛華さんと木村校長が連れ立って帰って来た。

ーーさあ、お楽しみはこれからだぞ……

理事長に対する俺の復讐はいよいよクライマックスを迎えていた。

 校長と愛華さんが戻って来て席に着くと、俺を丸め込んだと思っている理事長が白々しく言った。

「もう話はついたぞ、愛華」
「え、どういうことですか、お義兄さま」
「見合いの話はなかったことにしよう。先方にはわしが頭を下げて、よく謝っておいてやる」
「ありがとうございます、お義兄さま」

ーーイケすかない野郎だな。いちいち恩着せ構しいんだよ……

手のひらを返したような理事長の豹変ぶりに、まだ赤い顔で興奮冷めやらぬ様子の愛華さんは、戸惑いながら感謝の言葉を口にする。だが勝手に進めておきながら、見合い話の解消を自分が「頭を下げて」やるのだ、と言わんばかりの話しぶりはヤツの腐り切った性根を如実に物語っていた。今度は校長が言う。

「それでは、愛華と田島さんの交際をお認めになるのですね、あなた」
「本人同士が好き合っておるのなら仕方あるまい」
「どうもありがとうございます、理事長先生」

俺もここでは形通り頭を下げておいた。理事長は内心しめしめと思っているのだろう、さらに恩着せ構しく続けた。

「ついては愛華と付き合う男を無職にはしておけん。こんなことは異例中の異例だが、彼をもう一度山川女子の体育教師として採用しようと思う。文句はないな、みんな」
「もちろんですわ、お義兄さま」
「異論はございません、あなた」

ーー甘いんだよ、この鬼畜野郎!

ヤツの得意げな顔を見ていると、俺はそう吐きかけてやりたい衝動に駆られ、ここでいよいよ牙を剥いて見せたのである。

「ありがとうございます、と言いたい所ですが、理事長先生……」
「な、何だとお……」

俺の思わせぶりな口調に異を感じた理事長は、アリアリと動揺の色を浮かべる。俺はヤツの慌てぶりを楽しみながら、ゆっくりと話を切り出した。
「私も愛華さんと付き合わせて頂くに当たって、これだけははっきりさせておきたいことがあります。理事長先生、この写真をどう説明して頂けますか?」
「やめろ、この馬鹿者っ!」

俺の出した写真が、愛華さんとラブホテルの入口をくぐる場面であることを見てとった理事長は、もう恥も外聞もなく本性を剥き出しにして俺に飛び掛って来た。と、その時。

「キャーッ!」
「やい、理事長っ! 動くなっ!」

理事長の後方にあった収納庫から驚くべき素早さで飛び出して来た百貫デブが怒鳴ったのだ。女たちは貫太の存在を知っていたにも関わらず黄色い悲鳴を上げる。なぜなら貫太はいつの間にか服を脱ぎ捨て、赤褌一丁と言うとんでもない格好だったからだ。

ーーバカか、コイツ……

貫太には悪いが、俺はその絵に描いたようなマヌケな姿に吹き出しそうになっていた。俺と取っ組み合いに入ろうとしていた理事長も後ろを向き、口をアングリ開けて驚きの表情を浮かべている。だがマンガのような登場の仕方で笑わせた貫太の次の行動に、女たちは今度こそ本物の悲鳴を上げ一座は凍り付いてしまった。

何とヤツは理事長と俺の頭上めがけて隠し持っていた拳銃をぶっ放したのである。そして女たちの悲鳴をかき消すような大声で怒鳴ったのだが、それは貫太が初めて見せる暴力団幹部の息子らしい凶悪な姿だった。

「理事長! そいつから離れて両手を上げな!」

本物の銃のデモンストレーションに青ざめた理事長は、指示に従い俺から離れてソファーの側に立つと、貫太に向かって両手を上げた。

「俺は信一の昔からのダチで、黒岩ってもんだ。見ての通りヤクザな仕事をしている。命が惜しかったら絶対に逆らうんじゃねえぞ! おい、お前ら、理事長さんの服を脱がしてやりな」
「な、何を馬鹿な……沙希、何をしている、早く非常ボタンを押して警察に通報しろ……」
「うるせえっ!」

理事長はアタフタして、必死に校長に救いを求めるが、あいにく彼女もグルなのだ。ヤツの思惑通り動いてくれるわけはない。そして貫太が2発目の銃声を響かせると、ためらっていた女たちも一緒になって俺たちは理事長を裸に剥いていったのである。

「お、オイ、やめろ! そんなことしてタダですむと思っているのか、沙希! 愛華!……」

ーー往生際の悪い野郎だぜ……

理事長は両手を上げた姿勢を崩せないが、口だけは達者にしゃべり続ける。すると拳銃を片手にやって来た貫太は、俺が思ったのと同じ言葉を口にすると、何と赤褌を脱いでそれを理事長の口に詰め込み塞いでしまった。

「ははは、ざまあねえな! 俺のチンポの臭いでもかぎながら、黙ってろ!」

理事長の浅黒い悪党面が屈辱で赤みを帯びたが、貫太はガッチリと褌の口かせを完成させてヤツの言葉を封じてしまった。そして、もう何の邪魔も入らなくなった俺たちは、あっと言う間に理事長の薄汚い全裸を晒してやったのである。

「よし、それじゃみんなコイツが暴れないように、押さえててくれ」

貫太は得意の縄掛けで理事長を縛り上げていったのだが、その縄は女たちに使った柔肌を傷付けないソフトな物ではなく、やたらとケバ立ちの目立つ麻縄であった。それは理事長自身が浮気女性を緊縛するのに使用したと思われる、シクシクと肌に刺さって痛そうな代物だ。

「理事長さんよ、アンタが縛った女たちは、みんな痛い目をしてたんだぜ。少しは思い知るが良い」

ーーははは、コイツ、嫁さんに裏切られてることに今頃気付いて参ってるんだろうな……

貞淑な妻である校長も、その妹の愛華さんも、助けてくれるどころか、ハッキリと俺たちに協力して体を押さえつけているのだ。だが、気付いた時にはもう遅い。理事長は、その妻や義妹の手も含めて、俺たちの慰み者になる運命であった。

 

 
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