世にも不思議な本 古本屋

【第1話】

「佐藤君、仕事をなんだと思っているのよ!」怒鳴られたのは佐藤幸平で、入社して2年目になる。
一方、叱っていたのは今野美沙と言い課長をしている。
美沙は28才と女盛りだが、彼氏はおらず独身だ。

「課長。申し訳ありません、今後注意します!」
「それは何回も聞いたわ。今度間違えたら、やめて貰うからね」
「間違えないように、頑張ります」平謝りの男性は項垂れて自分の席に戻っていくが、そんな佐藤をニヤニヤ見つめる同僚達だ。

席に戻ると「フ~!」溜息を付くが「また怒られたね」先輩の石田理恵が声を掛けた。
「僕に、この仕事は向いていないのかな?」
「間違えても仕方ないわよ。佐藤君の担当は本来女性よ」

「そうだよね。僕が女性の下着なんか、わかるはず無いよね」自分に言い聞かせるように言うと「そうだけど、努力もしないと。ほら、こんなのもあるし」カタログを見せるが、スケスケの下着で乳房と絨毛がうっすらと透けている。
「こんなのを見せられた困ります」見るなり、股間を押さえた。

「どうしたの、手で押さえるなんて。もしかして、オチンチンが…」
「そうなんです。立ってしまいました」
「うぶね。こんな事では仕事にならないわよ。もっとトレーニングしないと」
「そうします…」項垂れて返事をした。

その日、仕事を終えた佐藤は、行き付けのスナックで酒を飲んでいたが「これが、最後か…」課長の美沙から言われた言葉が脳裏から離れない。
それを、忘れようと飲み続け、かなり酔いだした。

佐藤は、フラフラしながら店を出て歩いて行くと、何時しか裏露地に入っていた。
「あれ、ここはどこかな?」いつもと違う雰囲気が感じられる。
それでも、フラフラしながら歩いて行くと、古本屋が目につく。

「面白そうだな…」酔った勢いで店に入ると老婆が「いらっしゃいませ!」声を掛けてきた。
(何だ、婆かよ。もっと若い子がいいのに…)無視して本棚を見てみると、表紙に何も書かれてない本をある。

「何だろう?」何気なく手に取り、開くと真っ白で何も書かれてない。
「何だよ、こんなインチキ本置いて!」佐藤の怒鳴り声に「ああ、それはあんたの望みを叶えてくれる本だよ」あっさり老婆が言う。

「望みを叶える?」
「そうだよ、そこに、自分の望みを書くんだ。但し、金持ちになりたいとかはダメだよ。相手は人間だからね」

「相手が人間か…」
「そうだよ。よく顔見知りの人が食事をおごるとか…」
「面白いな。怒った相手が土下座も平気か?」
「平気だよ。具体的にどうやって、謝るかも書けばだけど…」

「具体的に書かないとダメか?」
「当然だよ。願いを受け付けないと、書いても消えてしまうからね」佐藤は老婆の話が信じられなかった。
「おや、信じてないね。信じられないなら、売れないね」

「信じるよ。ところでいくらだ?」
「100万円と言いたいが、あんたには無理だから、20万円でいいよ」
「20万円か…。こんな真っ白な本が20万もするのか…」
「当然だよ。スケベな望みもかなえるよ。但し、相手が顔見知りだけど」

「面白い。買うよ」酔った勢いでカードを差しだした。
「カードはダメ、現金じゃないと。そこに、ATMがあるから降ろして」指さす先にはATMが置かれてある。
「面倒だな…」思いつつ、言われるまま20万円を降ろし、老婆に渡した。

「確かに受け取ったよ。それから、これは30回しか書けないからね」言われてページを捲ると確かに30ページしかない。
「無駄なく書かないと…」そう思いながら、古本屋から出てアパートに戻ったが、バッタリ倒れて、寝込んでしまった。

翌朝、佐藤は起きあがるとシャワーを浴び、昨夜の出来事を思い出した。
「そうだ、20万円を払ったんだ!」思い出したのか、買い込んだ本を見た。
「騙されたな。こんなのが20万もするわけないし…」溜息を付きながらも「とにかく、書いてみるか」老婆が言ったことを思い出し「佐藤幸平が金持ちになると書くか!」と書いた。

「具体的じゃないから消えるはずだが…」書いた字を見ていたが「なんだ消えないぞ。騙されたな」閉じようとすると、書いた文字が薄くなっていく。
「まさか!」驚きながらも見ていると、消えて元通りの真っ白になった。

「字が消えるなんて、ホントかも。もしかしたら…」老婆が言った『スケベなことも望みも叶うよ』と言う事が頭に浮かぶ。
「この際だ、課長に謝って貰いたい」半信半疑で書き込み「具体的に書いたしな、名前だって馴染みだし…」文字が消えないことを祈りながら見ていると消えなかった。

「字が消えない!」笑顔になって見つめると「ついでだから」文字を書き込んでいく。
それを見つめていても消えなかった。
「マジックじゃないだろうな。とにかく、会社に行かないと…」淡い希望を抱き、急いで服を着込み、会社に向かった。

タイムカードを押し「おはようございます!」職場に入ると美沙が強ばった顔をして佐藤を見つめている。
「課長、どうかしましたか?」
「何でもないわ。佐藤君がミスしないかと心配で…」喋る言葉が上擦っている。
(今日の課長はおかしいぞ。もしかして…)期待が高まり笑顔になっている。
「ニヤニヤしないで、仕事しなさい!」美沙はそんな佐藤を叱りつけた。

佐藤は時計を気にしながら仕事をしていたが(もうすぐだけど…)課長の美沙を見つめて、書類にも目を通している。
(そうだよな。そんなはず無いよな…)諦めながら書類を書いていると「佐藤君、今日は残業です!」上擦った声で言う。

「残業ですか?」
「当然です。他の人はいいですが、佐藤君だけ居残りです!」その言葉に同僚達が「まただわ、またしくじったみたい!」ニヤニヤしながら話し込んでいく。

それには(もしかしたら、本当かも。イヤ、偶然だ。そんな事絶対にあり得ない。本当なら嬉しいけど…)美沙を見つめると、唇が震えていた。
(間違いないぞ、これは本当かも。と、言うことは後1時間だ!)時計を見つめ、確認してから書類に目を通していった。

やがて、チャイムが鳴り「お先に失礼します!」同僚達は次々と帰り、美沙と佐藤だけが残された。
(後10分だ。本当ならいいけどな…)時計を見ながら書いたことを思い浮かべている。

そして、10分程過ぎて「佐藤君、ちょっと付き合って!」美沙が声を掛けてきた。
「わかりました」期待しながら美沙の後追うと、静まりかえった会議室に入っていく。
(偶然だ、そんな事あり得ない!)佐藤もにも、信じられなかった。




 
 
 

 
toukou07
 
toukou

 

 

この作品は、未知の星 赤星直也様から投稿していただきました。
尚、著作権は、未知の星 赤星直也様に属しております。
無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。
 
赤星直也様が運営されておられるオリジナル官能小説サイトです。
人妻、OL、女子学生に始まり、婦警、スチュワーデス、ナース……等々。
あらゆる女性が凌辱されます! 恥辱の涙を流します!mitinohosi
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA