引き裂かれた美少女との関係

 

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第7話
戻せない絆 有里の苦悩


7月25日 金曜日 午前10時  早野 有里

駅から歩いて10分位。歴史の重さを感じる古びたレンガ造りの正門が見えてくる。

ここはどこかって……?

……見たらわかるでしょ。大学よっ!
今、機嫌が悪いの。これ以上話しかけないでよ。

ボーン、ボーン、ボーン、ボーン……♪♪

気分をさらに害する音色が、頭の上で鳴り響いてくる。

「うるさいッ……!」わたしはぶすっとつぶいて、校舎中央に設置されている時計を見上げた。

「……まだ、30分もある」

講義が始まるまでどうしようかな?
同じような暇な仲間がいればいいけど……誰もいない。

仕方ない……講義室で待つとしますか。
まあ、あそこなら話し相手になりそうな、わたしの同族もいるかもしれないし……

時間を潰すように、わたしは講義室のある教育科の校舎に向かった。

あら、校舎の入り口に誰か立っている。
さっそく同族が見つかった。

わたしは合図を送るように手を上げかけて……その手を下ろした。

……なぜかって?

……簡単な話。わたしは、その子が大嫌いだから……

「有里……おはよう……」

「…… ……」

「あのね、私……あなたにお話しがあるの……」

「…… ……」

「ねえ……お願い……」

しつこい子!

わたしは振り返ると、さっきまでのうっ憤をまとめて晴らすように、すごい剣幕で睨みつけて、そして言ってあげた。

「気が付かなくて、ごめんねぇ……元。友人の舞衣さんっ!!」

彼女の身体は固まり、強張った顔からは血の気が引いている。
わたしは、残酷そうな作り笑いを浮かべて講義室に向かった。

これでいいのよ。
誰かが囁く。

本当に、これでいいの?
他の誰かが囁く。

耳の中で、今自分が口にした残酷なフレーズが何度も何度もリピートされる。

(元。友人の舞衣さんっ!!)

わたしの背後で、誰かが嗚咽を漏らしていた。

どう、きみも驚いたでしょ?

これがわたしの本性。
本当は性格のねじ曲がった嫌な女の子。

そうだ。嫌な気分のついでに、この前話さなかった裏の話もきみに教えてあげる。
ちょっと、こっちに来て。

えーっと、前に話したように、会社の中には父を快く思わない人達がいるって言ったよね。
この話をわたしと母が知ったのは、今から1ヵ月くらい前のことなんだ。

父の病室を、30歳位の真面目そうな男の人がお見舞いに来てくれたことがあったの。
その人は父の元部下だと言って、綺麗な花束と、父を慕う人達の寄せ書きの色紙をわざわざ持って来てくれた。

わたしとお母さん。思わず泣いちゃった。
だってそうでしょ。
今でも、お父さんはみんなに慕われている……そう思うと嬉しくて……

そんな彼が、帰り際にある裏話をそっと教えてくれたの。
お父さんは罠に嵌められたと……!

話しの内容はこんな感じ。

父の失脚を願う人達の中には、経営者の親族の人もいたらしいの。
しかもその人。お父さんに役職で抜かされちゃって、ひどく恨んでいたらしい。
で結局、父を罠に嵌めようとある卑劣な作戦を思い付いたの。

それは、駅前開発のプロジェクトでリーダーの役を引き受けさせること。

彼は考えたわ。これで父を失脚させられると……
それくらい難しい事業内容だったらしいわ。

でも、わたしのお父さんは負けなかった。
一生懸命に努力をして、あと一歩のところまで辿り着いたの。

結局、あの男の作戦は見事に失敗。
それどころか益々出世に差がつきかねない。

焦った彼は、父が会社のお金を流用していると言うとんでもない噂を流し始めた。
そして、嘘の書類まで偽装して会社に提出したの。

とんでもない卑劣で最低な男……

そうだ、あなたにも教えてあげる。
わたしのお父さんをこんな目に合わせた憎い男のこと……

名前は吉竹亘。
この人、父を追い落とした後プロジェクトのリーダーを引き継いだの。
当然、全ての成果は独り占め……

父の部下だった人の話によると、次期社長の噂があるんだって。

可哀そうだね、お父さん。あんなに頑張ったのに……
わたし、生まれて初めて神様を恨んだ。

でも、悲しいことはそれだけでは済まなかった。
わたしは大切な親友さえ失ったんだから……

さっき、きみも会ったでしょ。

あの子の名前は、吉竹舞衣。
……そう、あの男の娘。

性格は、わたしと違って控えめで上品で、誰とでも分け隔てなく付きあうことの出来る女の子。
これからも、親友として付き合っていけると思っていた。

因みに、高校、大学も彼女と一緒……
お互い気が合ったし、将来は教師になる夢があったからね。
それなのに、あの男は父だけでなくわたしの親友まで奪っていった。

……許せなかった。
あの男は当然……娘の舞衣のことも……

あの人の子供という理由だけで恨むのは筋違いかもしれないけど、やっぱり我慢できない。

ねえ、きみはどう思う?
……もう仲直りなんて……無理だよね。

 

 

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