【第26話】
男は女を! 女は男を!
「そこをどけ! どくんだ!」
身体全体が燃えている。
自分が何者であるかも忘れかけている。
卓造は引き剥がすようにして、ズボンと下着を脱いだ。
下半身だけ裸になると、力任せに藤波を押し倒していた。
支えを失って倒れ込む千佳。
その彼女を抱きかかえると、喘ぐ声しか聞こえない唇を塞いだ。
「むうぅっっ! ふむ、はむぅっ……ぶはぁ……おじさん?」
「ちゅぶっ、ちゅばっ……しゃべらなくていい。俺に任せろ」
虚ろだった千佳の瞳に、微かにだが光が灯される。
その輝きを間近で見下ろした卓造は、唇の端を緩めた。
ウルッときて泣き出したくなるのを堪えると、そっと千佳を床に寝かせた。
「今、楽にしてやるからな。身体の力を抜くんだ」
「うん……おじさん。優しくしてね」
まるで初夜を共にするかのようである。
冷たくて固い副社長室の床なのに、二人の肌は心地よいクッションの効いたベッドを意識していた。
魂が抜けたように茫然とした藤波。
急な展開に息を飲む緒方。
これさえも想定済みかのように、腕組みで観賞するつもりの和也。
三者三様な男達の視線さえも、二人きりの高級ホテルの一室には届かない。
「はぁ、んはぁ……やだぁ、そんな格好……恥ずかしいよぉ」
千佳のヒザ裏に手を当てた卓造は、恥じらう少女の声をよそに大きく持ち上げていく。
赤ん坊がオシメを代えるかのように、両足を高々と掲げさせ太股を開くと、自分の腰をにじり寄せていく。
慎ましく閉じ合わさっていた花弁が、無残なほど赤く腫れ上がっている。
大陰唇の扉が無理やりにこじ開けられ、内臓の肌を見せ付けるように膣口が顔を覗かせている。
(こんなになるまで、良く頑張ったな千佳。偉いぞ)
逃げようと思えば逃げられたはず。
しかし藤波のことを思って、千佳は耐え続けたのだ。
いや、それだけではないはずだ。
こうして肌を合わせて、至福の表情を浮かべる千佳が見つめる先……それは?
「んぐぅっ……入れて、オチ○チン……千佳のオマ○コを、メチャクチャにして……はうぅっ!」
口づけの魔法が切れかかっている。
膣肌に磨り込まれた催淫剤が、再びその牙を剥いて襲い掛って来た。
「挿れてやるからな。千佳のオマ○コ、好きなだけ掻き回してやるからな」
「うれしい……早くぅ……はあぁっ、はやく……突っ込んでぇっ!」
卓造は腰を押し出した。
怒張させたペニスの先端を愛液に塗れた陰唇に挿し込み、ググッと貫いていく。
まるで男の肉棒が淫魔の薬を打ち溶かす解毒剤のように、膣奥深くにまで挿入させた。
ずりゅぅっ……ずにゅ、ずにゅ……ずちゅぅっ……
「ハヒィッ! ヒャァッ! 硬いぃっ……硬いのがぁ、こすれてぇ……はぁ、はあぁぁぁっっ!」
千佳が感極まった声を響かせる。
ひたすら求めていた刺激をようやく手に入れて、桜色に染めた肌がうねるように波打って応える。
尖ったアゴを突き上げて、細い喉を余すことなく晒して、汗粒の浮いた乳房をプルンプルンと弾ませた。
(離さない! なにがあっても、お前を離さないからな!)
腰を、がむしゃらに押した。
腰を、がむしゃらに引いた。
初めて女を抱いた初心すぎたあの頃のように、ぎこちなくてミットモナイ腰使いで懸命にペニスの抽送を続ける。
「ふぁぁ、ふうぅっっ……もっとぉ、もっとしてぇっ! オチ○チン、抜き挿ししてぇっ!」
キュートで縦長なオヘソが、盛んにひくついていた。
くびれたウエストがペニスのピストンに合わせて、左右にくねっている。
持ち上げられた両足が勝手に動き出し、卓造の腰を抱え込むようにツマ先どうしを絡みあわせている。
「ぐぅっ! そんなに絞め付けたりしたら……うぅっ」
「いいの、千佳は嬉しいのぉ……はあぁ、あなたのオチ○チンでぇ、快感してもらってるのぉ……だからぁ中でぇ、構わないからぁっ」
健気すぎる少女の訴えに、卓造の男が泣いた。
証を立てるようにしかめっ面の涙腺まで緩んで、それをゴマカシたくて突き入れたペニスを揺すった。
デリケートなのに、エッチに目覚めた膣肌を悦ばせようと、肉棒の肌をゴシゴシと擦りつけていく。
「すごい! こんなに気持ちいいの……はぁ、あぁぁ、初めてぇ……エッチなお肉がピクピクしてるぅっ!」
「千佳ぁ……出すぞ……精液、出してやるからな!」
声にして下腹が引き締まる。
たぎる想いを口にして、下腹部に血流が充填される。
卓造は腰のピストンを加速させた。
硬直した肉棒を更に剛棒に進化させて、膣ヒダに付着した淫魔の薬を掻き出していく。
心を通じ合わせた男のフェロモンに塗り替えていく。
「はあぁぁ……千佳ァッ!」
「来てぇっ! ふぁ、はぁっ……いっぱい、出してぇ……」
ドピュ、ドピュ……ドピュゥッ! ドク、ドク、ドク……
「やぁ、ひぁっ! 熱い、あついのがぁ……子宮にかかってぇ……千佳もぉ、あぁ、はぁぁ……クル、きちゃうぅぅっっ!!」
絡み付いた千佳の両足が、卓造の腰を痛いほど締め上げる。
でも、心地よかった。
子宮の扉を目掛けて射精したペニスを、蕩けそうな膣肌がキュッと絞り上げてくる。
もちろん、心地よい快感だった。
涙で腫らした瞳を薄く開けて千佳が笑い掛けて、卓造の胸がときめいた。
白い前歯が覗いて、お得意の舌先をチロってやってみせて、卓造は……千佳を……