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第1話
14階と13階
第2話
アンコールワットの絵
第3話
予期せぬ代償
第4章
衣擦れの音
第5章
初ヌードモデル
第6章
恥辱のポーズ
第7章
野獣の抽送
第8章
真珠のネックレス
第9章
濡れた花弁
第10章
小野原の血液型
「小野原さん、お金で済む問題じゃないことは分かっていますが、その絵を弁償させていただけないでしょうか」
「弁償?冗談言わないでください!そりゃ俺は貧乏な学生ですが、金でかたがつく問題じゃないですよ!」
「そんなつもりで言ったのでは……」
金銭補償を提案をしたことがかえって小野原の気分を害してしまったようだ。
私は後から「しまった」と思ったがすでに後のまつりだった。
私は途方に暮れてしまった。
「お気を悪くさせてしまって申し訳ありません。ではどのような方法で絵の償いをすれば良いのでしょうか……」
万策尽きた私としてはそう切り出すより他になかった。
すると小野原から意外な答えが返ってきた。
「この絵はもう諦めます」
「えっ……?」
小野原の思いがけない潔い返答に私はほっと胸を撫で下ろしたのだが、それもつかの間、その後に続いた彼の言葉に私は愕然とした。
「その代わり……」
「はい……」
「その代わり、奥さんのヌードを描かせてください」
突拍子もない小野原の申し出に私は思わず言葉を失ってしまった。
「えっ?なんですって!?私のヌードを……ですか?」
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