【第9章(4)】
高科が、不気味な声をだした。
「藍、またか? ほんとはやめて欲しくないんだろ?」
「・・は・・い・・・・やめないで・・ください・・」
「ウソついたんだネ?・・ウソツキは、うんと痛い目に遭わせるよ」
自分の鼓動が、ドキドキと聞こえていた。
「ウソじゃ・・ありません・・・」
「じゃ、やめるよ。いいんだね?」
「いや・・やめないで・・・」
「やっぱりウソツキじゃないか? 悪い子にはバツだよ、いいね」
「は・・い・・・」
もう藍は、止めることがきなかった。
夢遊病者のように机に行くと、フデ箱から透明なプラスチックの定規を取り出した。15cm程の、小さな定規・・・。
鏡の前に戻ると、藍は股間の割れ目に指をあてると、思い切ったようにそれを押し開いた。
「悪い子は、ここにお仕置きしよう。いいな」
「ああぁっ、やめてぇっっ・・・いやあぁっ!!」
藍は押し拡げたままの割れ目に、もう一方の手に持った定規を当てた。
定規が当たった瞬間、ひんやりとした冷たさをク○○○スに感じた。
「さあ、いくぞっ! せーのっ」
「あぁぁっ! やめてぇ・・・・・い、いたっ!」
定規がピチッとク○○○スを弾いた。一瞬、全身が硬直するほどの衝撃が走った。そのあまりの痛さに、藍は我に返った。
次の瞬間、高科も、吉田も消えていた。
(あぁ・・・あたし、なにしてんだろ・・・おかしくなっちゃいそう・・・)
藍はびっしょりと汗をかいていた。そして疲れたのか、そのままベッドに倒れ込むと、いつのまにか眠っていた。
次の朝、藍はいつもより早く起きると、シャワーを浴びた。シャワーを浴びてから学校へ行った。
学校の門をくぐろうと歩いていると、後ろから呼ぶ声が聞こえ、振り返った。
「・・・藍ちゃん!」
藍が振り返ると、そこには高科がいた。
「・・せ、先輩!」
藍は昨日の夜のことを思いだし、顔を赤くした。
「おはよう! やっぱ、風邪か? 顔赤いし。まだ熱があるの?」
「い、いや、そんなんじゃないんです。・・元気ですよっ!」
「だって部活来ないから藍ちゃんのクラスの奴に聞いたら、二日も学校休んだって。どしたん?」
「えっ? あっ、し、仕事で・・」
「あっ、そうか! 仕事だったの・・なんか心配して損したかな?」
「あ、ごめんなさい・・何にも言わないで部活休んで・・」
「こないだの撮影、ハードだったからさ。水かけたりしちゃったし・・それで風邪引いたのかと思ったよ。でもよかったよかった。」
この前の撮影・・高科の言葉に、その時の事が頭を過ぎった。
(・・・恥ずかしい格好、みんなに見られたんだった)
しかし高科の何事もなかったかのような笑顔を見ると、藍はすぐにそのことを忘れた。それどころか、高科が自分を心配してくれていたことが嬉しかった。
「あ、今日は部活、来れるよね?」
「大丈夫・・です。ちゃんと行きます。」
「じゃ、待ってるから。放課後に、ネ。あ、藍ちゃん、今日はそのままの格好で来てね。」
「あ、はい・・またあとで。」
高科は笑顔で手を振ると、藍を追い越していった。
藍は高科と別れると教室に向かった。まだ頬が、赤いままだった。
この作品は、ひとみの内緒話管理人、イネの十四郎様から投稿していただきました。
尚、著作権は、「ひとみの内緒話」及び著者である「ジャック様」に属しております。
無断で、この作品の転載・引用は一切お断りいたします。
アブナイ体験とSMチックな官能小説