【第8章(4)】
「いいわよ。で、こんどはどうすん?」
「ふふ・・どうせあいつぁ、いじめられたいんだ。だから、な・・・」
「え~っ!? そりゃすげぇ! でも、そこまでやっていいっすか?」
聞き終わった吉田が目を輝かせた。伊東と柴田がゴクッと唾を飲み込んだ。
「そうよ、やっちゃえばいいんだわ。あいつ、自分が違うと思ってるんだから。いい気味よ」
それまで黙っていたゆうこが口を挟んだ。
「みんな、なんて顔してんのよ。どーんとやろうよ!」
高科が押さえるように言った。
「まぁな。ただ・・・傷にしちゃマズイ、いいな? まぁ、こっちにゃまた切り札が手に入りそうだが・・」
「またビデオ、撮るんっすね!?」
「ははは。それだけじゃねぇんだよ。まぁ黙ってみてなって。」
高科は不気味な笑みを浮かべ、吉田たちに言った。
あまりに自信満々な態度に、吉田も伊藤も次の言葉は出てこなかった。
その日、藍は前日ほど遅くならずに家に帰った。藍は秋や両親と食事を済ませると、風呂に入った。
吉田の言う通り、カミソリを持って・・
藍は今まで自分の陰毛を処理したことなどなかった。せいぜい腋にカミソリを当てる程度だった。
体を洗い終わり、湯船につかっていた。が、藍はどうしよう、とずっとそう考えていた。
そしていよいよ覚悟を決めて、カミソリを手にした。が、すぐに置いた。
(あっ、シェービングクリーム、つけなきゃ・・)
本当は、そんなコトはしたくなかった。剃るのを、少しでも先に延ばそうとしていた。
しかし、諦めたように父親がいつも使っているシェービングクリームを取り、泡を手のひらに乗せた。そしてそれをつけようと、自分の股間に目をやった。
藍はそれまで自分の性器をまじまじと見たことなどなかった。まるで、不思議な物を見るように、目を開いて自分のそこを覗き込んだ。
(あ、こんなになってるんだ・・)
泡のないほうの手を、見慣れない性器にやった。
(・・あっ!)
藍の手が性器に触れた時、ビクッとなった。しかし藍はすぐに我に返った。もう片方の手の泡が気になったからだ。
(・・・剃らなきゃ、ね。でも、なんかやだなぁ。)
そう思ったが、藍は自分の股間に泡をこすりつけた。
(・・あっ! すーっとする・・)
男性用シェービングクリームの、メントールの冷たい刺激が股間に走った。
藍はそれだけで、少しとろーんとしてしまった。その夢の中のような気持ちのまま、カミソリを当てた。
(あっ! やだっ・・)
カミソリの冷たい感触が股間に触れ、それと同時に陰毛が藍から離れてゆく。
(なんか・・・ヘン・・)
その時だった。
「おねーちゃん! いつまで入ってるのよ! あたし、明日早いんだから早く出てよ!」
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アブナイ体験とSMチックな官能小説